タイヤの表面に入ったスリットは何のため!?

タイヤ一般
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皆様、こんにちは!

お休みの方も多いと思いますが、いかがお過ごしでしょうか!?

 

さて、突然ですが、

下の画像の様に、タイヤ表面に

うすーく線が入っているのを見たことがありますでしょうか。

一体、これって何のために入っているのでしょうか。

 

その答えは、タイヤに入れられた

「シリカ」という素材に関係しています。

 

この「シリカ」。タイヤにご興味がある方は、製品説明などでおなじみの素材かと思います。

吸湿性を持ちウェットグリップを上げ、タイヤ内の発熱を低減し低燃費性能を向上、と

非常に優秀な素材ですが、一つだけ大きな欠点がありました。

 

それが「静電気問題」。

 

車は、走っている間に静電気をためていきますが、

放置すると電子制御装置に悪影響を与えたり、

ガソリンを入れる際に火花を散らして火災につながる危険性がある等

良いことがありません。

 

通常は、タイヤの中に入っている「カーボン・ブラック」という素材が電気を通すので

発生した静電気を地面に逃がすことが出来ているのですが

先ほど紹介した「シリカ」は電気を通さないため、

「シリカ」の配合が多くなってくるとゴムから電気を放出出来にくくなってしまう、と言う問題が出てきます。

 

その解決方法として、シリカを配合していないカーボンの層をスリットとして入れ、

静電気を逃がすようにしている、と言うわけです。

 

断面図でみるとこんな感じ。

このスリットを入れることで、

シリカのメリットを享受しながら、

静電気の帯電というデメリットを克服している、と言うわけです。

 

この技術はノキアンタイヤ特有のものではなく、

他のメーカーさんも採用しているもの。

それにしても。安全で低燃費性能も高いタイヤを作るために

手間とコストを惜しまないメーカーの努力には驚くばかりです。

 

このスリットが入っているタイヤはシリカを多く含んでいるタイヤ、

と言えるかと思いますので、身の回りのタイヤを見てみても面白いかも!?

 

それでは、今日はこの辺で!

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